茶園 三畝(さんぽ)日記

茶の実

2023年1月25日公開

丸八製茶場の焙じ茶は、全国の生産農家のかたが
大切に大切につくったお茶からできています。
茶園「三畝(さんぽ)」は、丸八製茶場がお茶づくりへの
理解を深めるためにつくった勉強用の茶園。
動橋(いぶりはし)の自然と、スタッフの奮闘をお届けします。

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すっかり寒くなってしまいましたが、今回は秋の茶園「三畝(さんぽ)」の様子をお伝えします。

厳しい暑さを終え、朝夕に肌寒さを感じる秋になると、茶園にもひんやりとした風が吹き込み、チャの樹の上を無数の赤とんぼが飛び交います。

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チャの樹の上で羽を休める赤トンボ。半透明の羽が美しいです。

チャの樹も毎年恒例の「茶の花」がぽつぽつとつきはじめ、あぁこれから冬になっていくんだなぁと、この季節は長崎も哀愁を感じます。

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露地栽培の「おくみどり」の茶の実です。茶の実ではなく葉に栄養が行き渡るのがよいチャの樹の育て方といわれますが、ずっと育てていると、成長の証として可愛らしく見えるものです。

茶の花が咲き、茶の実になるということは、茶樹の栄養そのものは少なからずあるということでイキイキと育っている…ということなのですが、一方で、茶の花がつきすぎると、チャの樹の栄養が花や実に吸い取られてしまうので、一般的にはこういったものがはあまりついていない状態の樹体が好ましいといわれます。

この花の甘い蜜をチューチュー吸いに、蜂が赤とんぼに紛れてやってきていました。

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露地栽培の「おくはるか」。葉の陰に、白い花が見えています。

今年は秋に茶摘みをしようと思っていたのですが、芽の伸び具合や葉の硬さなどの生育状況がよくなく、収穫量もわずかという予想があり、残念ながら行えませんでした。
例年、春には茶園全体が新芽に覆い尽くされるかのように葉もピカピカ、芽もぐんぐん伸びますので、また新茶の季節に皆さんで茶摘みを行えたらと思います。

北陸の冬。毎年雪の量が心配ですが、秋にしっかりと蓄えた栄養をもとに、本格的な冬の到来に備えたいと思います。

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茶園の上に広がる空が遠く感じるようになってきました。

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秋から冬にかけては、製造の仕事が忙しい季節なんですよ。

茶園スタッフ長崎。本業は製造課スタッフ。
お茶とマラソンをこよなく愛する33歳。