《季節のほうじ茶》
11月「かなやみどり」
2023年10月30日公開
丸八製茶場が毎月数量限定で発売している「季節のほうじ茶」は、
さまざまな品種の茶葉を、その個性が生きる焙煎で仕上げた焙じ茶です。
温かくいれて、その濃厚な香りを存分に楽しむのが、お勧めの飲み方です。寒い夜、暖かい部屋でお気に入りのスイーツと共に、自分を労わるひとときを。優しい甘さに包まれて、心身ともにゆるりとほどけるリラックスタイムはいかがでしょうか。
鮮やかな香りと
濃厚でコクのある甘味。
11月の「季節のほうじ茶」は、「かなやみどり」です。「かなやみどり」の茶葉には、甘く優しいミルクのような香りがあります。今回は、少し発酵させてから釜炒りにし、香りを引き出した「かなやみどり」の茶葉を焙煎。フルーティーな香りと濃厚な甘味の焙じ茶に仕上げました。
個性がある品種の茶葉を使うことが多い「季節のほうじ茶」の焙煎は、クリエイティブな作業です。今回の焙煎の目標は、味の深部にメインで感じられる「濃厚な艶のある甘味」を引き出すこと。さらに、後味にはほろっとした渋味が感じられるような、強弱のある味わいを目指しました。そうして、濃厚で優しい甘さ、なめらかで優雅な香りに艶やかさすらも感じられる、そんなお茶が出来上がりました。
「かなやみどり」を飲みながら読みたい、
どこかの世界のお茶会のお話。
「季節のほうじ茶」をご紹介するこの記事では、その味わいから連想される本をご紹介しています。今月の本は、佐々木マキさんの『変なお茶会』です。
ヨコハマに住むある紳士に、お茶会への招待状が届きます。カタコトの日本語で書かれたその招待状に書かれた日時は「11ガツ4ニチノゴゴ6ジ3フン」。妙に細かなその日時に間に合うように、紳士は後ろに大きな機械がついた電気自転車で出かけます。
ある夫妻は飛行機とヤギで、ある兄弟は複数人乗りの自転車で、ある外科医は空飛ぶ馬と飛行船で。紳士と同じように奇想天外な交通手段で集まってくる招待客が心待ちにしているのは、年一回のお茶会でのみ提供される、岩山から噴き出す天然のココアです。
岩山があるトランスバールは、現在は存在しないアフリカ大陸の国ですが、ココアの原料であるカカオ豆の原産地は南アメリカです。さらにココアはココアパウダーと牛乳からつくられる、加工が必要な飲み物です。しかしこの物語にはそんな理屈を気にせず、山から噴き出てくる天然のココアが美味しそうに感じる、何とも言えない魅力があります。
「季節のほうじ茶」でご紹介する本は、丸八製茶場のスタッフが選んでいます。この絵本を選んだ製造部門のスタッフは、「かなやみどり」の濃厚なコクのある甘さに、不思議なココアのような魅力を感じたようです。香りづけをしているわけではないのに、茶葉がもつ自然の特徴により、夢のような優しい甘さを醸し出す「かなやみどり」。ぜひ、その魅力を体験してみてください。
*「かなやみどり」は2023年11月1日より発売です。
オンラインショップでの販売はございません
*2023年11月の期間・数量限定商品です。
限定数に達した場合は販売終了とさせていただきます