スタッフコラム
お気に入りの茶道具
2022年3月18日公開
毎日のようにお茶に親しんでいる丸八製茶場の社員。
お茶をいれる道具にも、それぞれこだわりがあります。
思い入れのある茶道具について、聞きました。
思い出の道具でつながる
「お祖父ちゃん」とAさんのお茶の時間。
丸八製茶場の直営店「syn(シン)」で働くAさん。「富山県出身ですが、大学が静岡で、学食で毎日おいしい深蒸しのお茶を飲んでいました。今もお茶に関わる仕事をしていますし、日本茶には縁を感じています」と語ります。
そんなAさんの子ども時代の思い出の中に、一つ目に紹介する茶道具があります。お祖父様が生前使っていた、茶こぼしと茶筒です。「小さい頃にお祖父ちゃんの部屋に行くと、渋~いお茶をいれてくれたんです。当時のわたしはそれを甘いお菓子と一緒に食べるのが、楽しみで。茶道具は、お祖父ちゃんが亡くなった後、しばらく棚にしまわれていたのですが、最近わたしが使うようになりました」。
受け継いだ道具のうち、実際に使っているのは茶こぼしだけなのだそうです。
「茶筒は、開けるとお祖父ちゃんのお茶の香りがして、一緒に過ごした時間がそこにある気がするんです。なので、違うお茶をいれる気持ちになれなくて」。Aさんは、今でもお祖父様がお茶をいれる姿を覚えているといいます。「お祖父ちゃんがよく飲んでいたお茶は『かりがね』と呼ばれる茎の緑茶だったんです。その後、わたしが茎の焙じ茶をつくっている丸八製茶場で働いていることにも、なんだかつながりがある気がしています」。
「syn」で日々新しいレシピの開発にも関わっているAさんには、もう一つお気に入りの茶道具があります。「ビアレッティのミルクフローサーです。リッチなミルクティーを飲む時に、欠かせない道具です」。
ミルクをいれてスイッチを押すだけできめ細かなミルクフォームができるミルクフローサーは、手がふさがらない、という点に、お店で働くAさんならではのこだわりがあります。「ミルクフォームをつくっている間に他の作業ができるのがいいんです」。
「お茶の仕事をするようになってから、自宅でのお茶の時間にもこだわるようになりました」というAさん。「『深炒り焙茶BOTTO!』がお気に入りです。フォームを浮かべたミルクティーを、お休みの前の日など、ゆっくり楽しめるときにつくります」。
ときを重ねてより豊かなものになっていくAさんのお茶の時間の中には、いつもお祖父様の茶道具があります。
「お茶はたくさん飲みます!」というSさんは、
器の思い出もたくさん。
丸八製茶場の金沢事務所に勤めるSさんは、以前はひがし茶屋街にある「一笑(いっしょう)」で働いていました。「一つ目の茶道具は、一笑から異動するときに同僚がプレゼントしてくれた、金京徳(キムキョントク)さんの面取りカップです」。
「一笑」の喫茶で使われていた金京徳さんのカップがお気に入りだったSさん。「わたしの好みを知って贈ってくれたのが、うれしかったですね」。出勤したらこのカップで「献上加賀棒茶」を飲むのが習慣なのだそうです。「職場の人たちとのつながりが感じられる、特別な時間です」。
お昼の時間には「HARIOのマグにお茶をいれて、お弁当といただきます。その日の気分でお茶を選ぶのも楽しみです。最近のお気に入りは『季節のほうじ茶』の『みなみさやか』と、一番摘み煎茶『土佐 東津野』ですね。本当に、お茶はたくさん飲んでいます」。
そして、家でのお茶の時間には、また別の器が登場します。北井真衣さんの九谷焼の湯飲みは、「友人と一緒に行った展示で購入したものです。独特のユーモラスな絵柄で、お茶を飲む時間が楽しくなります」。
自宅でよく飲むお茶は、やはり「深炒り焙茶BOTTO!」とのこと。「自宅では、一度にたくさんお茶をいれてポットに用意しておくことが多いんです。そんな時、多少目分量でも『深炒り焙茶BOTTO!』はほっこりおいしくできるんですよね」。
Sさんが最後に見せてくれたのは、お茶の道具を入れてきた袋でした。「これも、友人がつくってくれたものです。お茶を運ぶ人物が描かれた布地を使っているんですよ」。
どの茶道具にも友人や同僚との思い出がつまっているSさん。Sさんのお茶の時間が、いろいろな人の顔を思い出すあたたかな時間であることがイメージできました。