
茶園 三畝(さんぽ)日記
北陸新幹線、見えます。
2025年1月31日公開
丸八製茶場の焙じ茶は、全国の生産農家のかたが
大切に大切につくったお茶からできています。
茶園「三畝(さんぽ)」は、丸八製茶場がお茶づくりへの
理解を深めるためにつくった勉強用の茶園。
動橋(いぶりはし)の自然と、スタッフの奮闘をお届けします。

2024年3月に北陸新幹線が延伸しましたね!
丸八製茶場の本店の最寄駅は動橋(いぶりはし)駅ですが、そこから電車で3分の加賀温泉駅は何と北陸新幹線の停車駅。今回の延伸によって、さまざまな方面から動橋へのアクセスが飛躍的に向上したといえます。
そしてこのニュースを「茶園 三畝日記」でご紹介する理由が、こちらの写真にあります。

露地栽培のチャの樹とビニールハウスの向こうに走る新幹線の高架線路が見えるでしょうか?
北陸新幹線の線路が、茶園のすぐそばを通っているのです。
長崎をはじめ丸八製茶場の本社に勤めている社員は線路の建設中からずっとその側で働いてきたので、今回の延伸にはそこまで大きな感慨はなかったのですが、2023年末に試験走行が行われたときには、すぐそこを新幹線がすごいスピードで通り抜けていく様に今更ながら驚きました。

ちょうど茶園に沿って延びている新幹線の線路。北陸新幹線で金沢から福井まで移動する場合は動橋を通っていくことになります。
長い人生の中でも、近くに新しい線路、それも新幹線が通ることはそうそうない体験だと思います。新幹線開通による変化を、動橋にとって前向きなものにしていきたいですね!
このWebサイトでは、「スタッフコラム《動橋ところどころ》」というシリーズで、動橋で訪ねていただきたい場所をご紹介しています。この機会に加賀方面にご旅行を検討されている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
スタッフコラム《動橋ところどころ》miite
https://kagaboucha.com/cat4/4-144
スタッフコラム《動橋ところどころ》ヒラクベーカリー
https://kagaboucha.com/cat4/4-142
スタッフコラム《動橋ところどころ》大聖寺
https://kagaboucha.com/cat4/4-102
最後に茶園のご報告です。
茶園「三畝」には、屋根のない場所で栽培をしている「露地栽培」のチャの樹と、ビニールハウスの中で栽培をしているチャの樹とがあります。ビニールハウスは石川県の積雪の影響を受けにくいため、より生育がしやすいのではないか…と思って観察していたのですが、ここ数年、ビニールハウスの茶葉は開きに勢いがないことに気づきました。
そこで、先日ご紹介した西出さんに相談したところ、岐阜県で開かれたお茶のイベントで冬のお茶栽培についてのアドバイスを聞いてきてくれました!それによると「降り積もった雪は多少枝を傷めるものの、春までの生育に必要な水分になる」とのこと。同じ雪国である新潟県の生産者のアドバイスということで、2023年はビニールハウスの屋根をかけずに様子を見ることにしました。
*ちなみに先日の西出さんの記事はこちらです。
スタッフコラム《動橋ところどころ》茶園にヒーロー現る!
https://kagaboucha.com/cat4/5-150

2023年冬のビニールハウスの様子です。屋根がかかっておらず、ハウスの中にも雪が積もっています。はじめてのことだったので、長崎はたびたび様子を見にいっていました。
そして迎えた2024年5月。茶園「三畝」は10年目にして最高収穫量を記録したのでした。パチパチパチ!収穫量の増加も喜ばしいですが、試行錯誤によって前向きな結果を出せたことは、大きな一歩だったと思います。

2024年春のビニールハウスの中のチャの樹たち。天に向かってイキイキと勢いよく生育しています!
いつも長崎が焙煎し、お客様にご提供しているお茶は、全国の生産者がその土地の気候に合わせこういった工夫を積み重ねてつくられているのだと考えると、本当に頭が下がる思いです。
寒さ厳しい冬の気候がまだもう少し続きますが、2025年の春はさらに元気なチャの樹の姿を見ることができるよう、日々精進していきたいと思います。

茶色くなった茶の実は栗に似ていますよ
茶園スタッフ長崎。本業は製造課スタッフ。お茶とマラソンをこよなく愛する33歳。